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素材の特徴とお手入れ方法

皮を鞣(なめ)す

  • 「皮」から「革」へ。”鞣(なめ)し”から始まる靴づくり

    皮革製品の原料皮には、は虫類や両生類のものもありますが、大部分は食用の副産物として供給される牛、馬、羊、山羊など家畜のもの。しかし、生の皮がそのまま靴などに加工されるわけではありません。腐ったり、変質したりしないよう加工が必要。動物の皮に、科学的、機械的処理を施し、腐敗しにくく、柔軟性、多孔性、耐水性、耐熱性、強靭性にすぐれた素材に仕上げることを「鞣(なめ)し」といいます。「皮」は、鞣すことではじめて靴などに加工できる「革」となるのです。

    「革」に仕上がるまで
  • 鞣(なめ)しと仕上げで、靴に適したさまざまな皮革に

    「クロム鞣(なめ)し」は、塩基性硫酸クロム塩を鞣し剤として使用。柔軟で伸縮性があり、タンニン鞣しに比べると軽いという特徴があります。「植物タンニン鞣(なめ)し」に用いられる天然タンニンは、植物の樹皮、木部、葉、果実などから抽出した渋(しぶ)。タンニン鞣しされた革は、茶褐色、堅牢で伸びが少なく、環境にもやさしい素材に。有史以前から植物タンニン鞣(なめ)しはエコレザーにも使用されています。鞣された革の表面にサンドペーパーをかけ起毛したものがスエードやベロア、ヌバック、合成樹脂の塗膜で光沢を出したものがエナメル革。タンニン鞣しし、厚みのあるまま硬く仕上げたのが底革、底革よりやわらかくしたものがぬめ革になります。それぞれ特徴があり、革の目的に応じた鞣(なめ)しを施し、仕上げ加工することでさまざまな表情、性質をもつ皮革が生まれ、靴の素材となります。

  • 「革」に仕上がるまで

    1. 準備工程

      原皮から不要物を取り除きます。

      水洗いで原皮に付着している汚物を除去、石灰漬による毛の除去、皮の裏面の不要物を除去。

    2. 鞣(なめ)し工程

      鞣し剤により、皮を革に加工します。

      クロム鞣(なめ)し、植物タンニン鞣(なめ)し、混合鞣(なめ)しなど。

    3. 仕上げ工程

      用途に合わせて化粧加工します。

      革の分割、用途に応じた厚み調整、革のやわらかさ調整、染色、革もみ、ペーパーがけ、塗装、型押し、アイロンなど。

    「革」に仕上がるまで

主な革の種類

動物の種類による革

種類 革の特徴
ステア(成牛・去勢牛) 最もポピュラーな牛革素材
生後3ヵ月から6ヵ月以内に去勢し、生後2年以上を経過したオス牛の皮。最もポピュラーな牛革で幅広い革製品に使われています。
キップ(中牛) 厚みがあり強い牛革素材
生後6ヵ月から2年程度の中牛の皮。表面はケガなどによる傷が少なく、カーフよりはキメは粗いが厚みがあり強度も増します。
カーフ(仔牛) 最も上質な牛革素材
生後6ヵ月以内の仔牛の皮。表面はキメが細かく柔らかい。牛革のなかでも最も上質な素材とされています。高級革製品に使われています。
ピッグスキン(豚革) 表面に3つ並んで毛穴が開いていて、通気性に優れ、摩擦に強いなどの特徴があります。
シープスキン(羊革) 薄くて柔らかく、肌触りが抜群なのが特徴です。繊維が粗いため強度が必要な革製品にはほとんど使用されません。
生後1年以内の子羊革をラムスキンと呼びます。
ゴートスキン(山羊革) 表面の独特の細かなシボと、柔らかいが丈夫で型崩れしにくいのが特徴です。ゴートスキンの革は非常に薄いですが強度に優れています。

加工・仕上げ別による革

種類 革の特徴
スエード 革の床面(靴業界では裏面のことを言います)をサンドペーパーを使って起毛させたもので、温かみがある肌触りが特徴です。
ヌバック スエードが革の床面(裏面)を起毛させるのに対して、ヌバックは革の銀面(靴業界では表面のことを言います)を目の細かいサンドペーパーなどで起毛して仕上げたものです。
毛足が短く、マットで繊細な手触りが特徴です。
ベロア 成牛革の床面(裏側)を申したもの。スエードよりも粗く、毛足が短いのが特徴です。
型押し革 革の表面に加熱した型板で高圧プレスして模様をつけるのが型押しです。
クロコダイルやヘビなどの爬虫類型が多く、エンボスレザーとも呼ばれています。
エナメル革 革の表面にエナメル樹脂を塗り乾燥させるという工程を繰り返して、艶のある光沢を出し耐久性を強めたものです。

靴のお手入れ方法

  • ツヤ革(スムースレザー)のお手入れ

    ツヤ革は自然なツヤ感が特徴。また、時間の経過とともに独特の風合いが出てきます。定期的なお手入れで、自分だけの一足に仕上げましょう!

    1. ブラッシング

      ブラッシングはお手入れの基本です。定期的に行うことで風合いを保ちます。

    2. クリーナー

      クリーナーで、皮革表面に付着した汚れや塗り重ね得た古いクリームを落として下地を整えます。

      下地作りが綺麗に仕上げるポイントです。

    3. クリーム

      少量のクリームを全体的に塗り込みます。ブラシでさらに磨き込み、仕上げに乾拭きすると綺麗なツヤが出てきます。

    4. 防水・保護スプレー

      最後に防水・保護スプレーを全体にかけます。

      皮革にとって過剰な水分は大敵。雨にぬれる前のケアが皮革のコンディションを保つ秘訣です。

  • 起毛革(スエード・ヌバックなど)のお手入れ

    起毛革は毛並みのある自然な素材感が特徴ですが、汚れやすく、汚れが落ちにくい素材です。適切なケアで愛用の一足に仕上げましょう。

    1. ブラッシング

      起毛革は毛足に汚れが付着しやすいので、日々のブラッシングを心がけましょう。

    2. クリーナー

      天然ゴムクリーナーで優しく擦り汚れを落とします。全体的に汚れてきたら、スプレーまたはフォームタイプの汚れ落としをご使用ください。

    3. 補色/栄養ミスト・スプレー

      補色/栄養ミスト、またはスプレーをかけた後、革に馴染むようにブラッシングします。

      ミストのオイル成分が起毛革特有の色あせを予防。発色を良くし、皮革の耐久性維持にも効果的です。

    4. 防水・保護スプレー

      最後に防水・保護スプレーを全体にかけます。

      汚れやすい起毛革の必須アイテム!

  • スニーカーのお手入れ

    スニーカーと言っても素材は様々。特にツヤ革や起毛革などの天然皮革は、普通の洗剤で洗うと革を傷めることも。専用アイテムを使いましょう!

    1. ブラッシング

      汚れやすいスニーカーは、定期的なブラッシングケアを心がけましょう。

    2. シャンプー

      ソールも含めて全体をクリーニング。汚れをしっかり落とします。

    3. 消臭ミスト・スプレー

      靴内に除菌消臭スプレーをかけ、ニオイの元となる菌の繁殖を予防します。

    4. 防水・保護スプレー

      最後に防水・保護スプレーを全体にかけます。

  • エナメルのお手入れ

    エナメルは高光沢な質感が特徴です。温度の影響を受けやすく、ベタつきやヒビ割れを起こしやすいので、定期的なお手入れできれいな状態を保ちましょう!

    1. 乾拭き

      表面にホコリが付くと光沢感が失われます。乾拭きによりエナメル本来の輝きを際立たせます。

    2. クリーナー

      ローションタイプのクリーナーを使用して、汚れを落とします。

    3. クリーム

      エナメル専用のクリームを使用します。クリームが乾く前に、拭き取るように磨き上げ、光沢を出します。

      エナメルは表面加工が施されているため、防水スプレーは使用できません。

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